私は、突然妻に家を出られて、現在は離婚となって一人暮らしのCです。
私は長く不倫していました。悪いと思いつつも妻と別れるつもりはなく、相手も私を頼りにしているという居心地の良さがありました。
そのうちに妻が私の行動を不審に思い調べ始めて問い詰めるようになりました。
私は「どこに証拠があるんだ、その頭の中をかち割ってみたいもんだ」と彼女の頭を床に叩きつけました。
「そんなことを言うのはオレを嫌いになったからだろうから離婚してやる」と家を出ようとしたりしました。
妻が「死にたい」と言った時には「死ぬなら見えないところでやってくれ」と言い、髪の毛をつかんで引きずりまわしました。
妻が「もう言わないから」と謝ってくると私は何もなかったように優しくし、暴力と優しさの繰り返しでした。
妻は幻覚みたいなことを言うようになりました。体も別人のようにやせていきましたが私は妻を無視し続けました。
だんだん妻はおとなしくなり、このまま穏やかに元のような関係になるだろうと思いました。
ところが突然の家出でした。弁護士をつけた妻に家を出られたことではじめて自分の行動を振り返り、DVということに気づきました。ネットで調べてみて今までの私たちはまさに加害者と被害者の関係だとわかり恐ろしくなりました。
何とかしなくてはならないと思い、『パープルリボンまゆら』に通うことにしました。
通い始めは自分のしてきたことから逃げる気持ちがありました。同じような暴力をした人たちが集まると聞いていたのに、私から見ると全然軽いDVだと思い、こんなところに通っても意味があるのかと思っていました。
でも半年くらいしたころから気持ちが違ってきました。
自分を見つめること、DVを受けていた人の気持ちに入り込むこと、そして自分がしてきたことと向き合うこと、参加仲間のしてきたことを聞いてその相手の人はどんな気持ちだったのだろうとか、私の妻はどんな気持ちで過ごしていたんだろうと考えるようになりました。
プログラムに通って4年になる今も不安があります。いくら相手の気持ちに寄り添う『共感』を求められても、常に自分は自身が主体であり完全に相手にはなり切れないと思うからです。
また自分という存在がパートナーの一度しかない人生を取り返しのつかないものにしてしまったこと、離婚したとはいえ、このまま彼女と関わっていていいのかと大変苦しくなり悩みます。(月に一度定期購入の品を彼女に送っていて、たまに彼女からも届きます)
妻とは別れる気がなかったから自分の異常さに気づかなかったのかもしれません。一緒にいたころは自分のしてきたことを闇に葬って出来事の真実を誰にも話しませんでした。
いま考えると妻はよく頑張っていてくれたすごい人だと思うし、離婚後も悲しんだり苦しんだだろうし、それは私の想像を超えるものでしょう。
別れた妻に、気づかせてくれてありがとうの気持ちで今もプログラムに通っています。
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妻さんは現在もなおたくさんの相談窓口を訪ねています。
カウンセリングに通い、病院からは投薬もされています。
まゆらAOMORIにもよくお電話をくださり、青森に足を運んで面談なさるなど、自分に必要だと思うことは積極的に取り入れています。
離婚して数年経ちますが、苦しみは増すばかりだとおっしゃいます。
どこまでも被害者が苦しまねばならないDVの理不尽さを思います。